
個人事業主が肉を卸売業者から買うには?業者の選び方・安い仕入れ方法
飲食店を個人で経営していると、食材の仕入れ先に悩むことは多いでしょう。特に個人事業主でも肉を卸売業者から直接仕入れられるのかどうか、疑問を抱く方は少なくありません。
当記事では、個人事業主でも利用できる肉の卸売業者の特徴や選び方、品質とコストを両立させる仕入れのコツを詳しく解説します。自店舗に最適な仕入れ先を見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.個人事業主でも卸売業者から肉を仕入れできる?

法人ではない個人事業主でも肉の卸売業者から仕入れることは可能です。ただし、仕入れ先の選定には注意が必要です。卸売業者には、以下のような種類があります。
一次問屋(元卸)
生産者や輸入業者から直接仕入れて、次の業者に出荷する卸売業者です。肉の場合は一頭単位での取引となり、部位ごとの真空パック状態で販売されることがほとんどです。解体や加工の知識・設備が必要になるため、個人事業主の仕入れ先としては現実的ではありません。
二次問屋(中間卸)
一次問屋から仕入れた肉を精肉加工し、レストランや飲食店などに販売する業者です。量やロットの柔軟性があり、仕込み済みなどすぐに調理に使える状態で提供されることが多い傾向にあります。
三次問屋(小売業者)
スーパーや精肉店など、一般消費者向けに販売する業者です。卸価格よりは高めですが、少量購入が可能です。
このように、高品質な肉を効率的に安く仕入れたいときは、加工済みで小さな注文単位にも対応してくれる「二次問屋」が最適です。
なお、卸売業者が存在する理由は単に「中間マージンを取る」ためではありません。一次問屋から小売店へ直接取引を行おうとすれば、配送・請求・営業などの業務負担が膨大になります。卸売業者は、煩雑な物流や決済を代行することで、スムーズな食肉流通を支えている存在です。売れ筋商品や市場動向など、飲食店経営に役立つ情報提供も行っており、信頼できる仕入れ先としての役割も果たしています。
2.【個人事業主向け】肉の卸売業者の選び方

個人事業主として飲食店を運営するなら、肉の仕入れ先選びはコストと品質の両面で重要です。肉の卸売業者を選ぶ際は、いくつかのチェックポイントを押さえましょう。ここからは、個人事業主として飲食店を営む方に向けて、肉の卸売業者の選び方を詳しく解説します。
2-1.品質管理は徹底しているか
肉の仕入れにおいてもっとも重視すべきなのが、卸売業者の「品質管理体制」です。飲食店で提供する食材は、安全かつ衛生的であることが大前提であり、その基盤となるのが仕入れ先の品質管理です。選定時には「食品衛生管理システム(HACCPなど)の認証を取得しているか」「加工施設や保管設備の衛生状態は問題ないか」「賞味期限の管理体制が整っているか」などをしっかり確認しましょう。
また、販売商品のサンプル提供を行っている業者であれば、実際に味や状態を自分の目で確かめられるため、信頼性を見極める大きな判断材料になります。サンプルが手に入らない場合、可能であれば現地の加工場や倉庫を訪問し、衛生環境を直接チェックするのも有効です。品質管理に力を入れている業者を選ぶことは、飲食店の信頼向上につながり、結果的に店舗の評価やリピーター獲得に好影響を与えるでしょう。
2-2.配送体制は整っているか
多くの卸売業者は自社トラックによる配送可能エリアを限定しているため、自店舗が業者の配送エリアに含まれるかどうかは必ず確認しましょう。エリア外であれば宅配便などを利用する方法もありますが、高品質な食材をスピーディーに仕入れたい場合は卸売業者から直接配送してもらうほうがおすすめです。
中には、配送日を固定している卸業者もあるため、配送の日程が飲食店の営業日や仕込みのスケジュールと合致するか調べることも大切です。注文から納品までにかかる時間、配送時間帯、配送料金、冷凍・冷蔵での納品が可能かどうかも細かくチェックしましょう。安定した配送体制を持つ卸売業者を選ぶことで、計画的に仕入れられるようになり、結果として食材ロスや在庫不足のリスクを減らせます。たとえば、「全国配送可」「365日24時間体制」の卸売業者を選ぶと安心です。
2-3.小ロットの注文も可能か
大容量の仕入れが前提の卸売業者では、仕入れた肉を使い切れずにロスが発生し、結果としてコストが増える可能性があります。特に開業初期や少人数営業の店舗では、無理なく仕入れられる数量で対応してくれる業者を選ぶとよいでしょう。小ロットでの注文に対応していれば、必要な分だけ仕入れられるため、過剰な在庫や食材ロスを防ぐことができます。
また、さまざまな種類の肉を少量ずつ試せる場合は、新メニューを試験的に導入するのも簡単です。定数入りの加工品であれば、事前に小分けする必要がなく、原価管理も安定します。少量のスライスパックやバラ凍結などの商品仕様に対応していれば、解凍や保存の手間が省け、作業効率も向上するでしょう。このように、小ロットで柔軟に対応できる個人向け卸売業者は、コスト削減と業務効率の両立を実現する上で心強いパートナーとなります。
2-4.適正価格に設定されているか
卸売業者を選ぶ際、安ければよいわけではなく、価格と品質のバランスが取れているかが重要です。飲食店経営においては食材原価の目安が売価の30%程度とされており、この範囲内で予算と品質のバランスを取ることが望ましいとされています。たとえば、看板メニューにはやや高品質な肉を使用し、その他のメニューでコストを調整するなど、戦略的な仕入れを実践するとよいでしょう。
また、複数の卸売業者から見積もりを取り、価格・品質・サービス・配送体制などを総合的に比較検討することが、適正価格での取引につながります。信頼できる業者と長く取引を続けることは安定した経営の基盤にもなるため、価格の安さだけで判断しないようにしましょう。
3.卸売業者からおいしい・安い肉を仕入れるコツ
おいしい肉を安く仕入れるには、個人事業主自身が肉の見極め方を学ぶことに加え、卸売業者と信頼関係を築くことが欠かせません。以下では、卸売業者からおいしい・安い肉を仕入れる具体的なコツを紹介します。
3-1.おいしい肉の見分け方を知る
おいしい肉を安く仕入れるには、まず自分自身で肉の鮮度や質を見極める力を身に付ける必要があります。牛・豚・鶏などの種類や部位によって見分け方が異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
牛肉は、鮮やかな紅色と乳白色の脂身、ドリップが少ないものを選ぶのが基本です。豚肉は光沢のある淡いピンク色で、脂身にハリがあるものが新鮮とされています。鶏肉は張りと光沢がポイントで、黄色みがかった皮や毛穴が目立つものが新鮮です。挽肉の場合は、全体の色が均一であることに加え、ドリップが少ないものを選ぶとよいでしょう。
また、賞味期限や加工日だけに頼らず、肉の見た目や質感、においなどを自分の目で確かめることも大切です。こうした目利きのスキルがあれば、価格に見合った良質な肉を見極めやすくなり、仕入れの精度も向上するでしょう。
3-2.卸売業者と信頼関係を築く
目利きに自信がなくても、信頼できる食肉卸業者と付き合うことで「いい肉」に出会える確率は格段に高まります。卸売業者と良好な関係を築ければ、限定品や特価品を優先的に案内してもらえたり、業者から有益なアドバイスを受けられたりすることもあります。その結果、コストを抑えながら高品質な肉を仕入れられるでしょう。
卸売業者と信頼関係を築くためには、日頃から密にコミュニケーションを取る必要があります。注文や相談だけでなく、日々の感謝や礼儀を意識し、誠実な対応を心がけるようにしましょう。クレーム時だけのやり取りでは、卸売業者との関係は深まりません。挨拶や連絡を欠かさず、普段のやり取りを工夫することで、卸売業者から「この人には有益な情報を積極的に共有したい」と思ってもらえるようになるでしょう。
4.仕込み済みの肉を仕入れるなら「ミクリード」

仕込みの手間を減らすことも、飲食店経営における仕入れ工夫の1つです。「ミクリード」では、カット済み・味付け済みなど、仕込みの手間を省ける業務用食材を多数ご用意しております。解凍するだけ・焼くだけ・揚げるだけといった簡便な商品で、効率的な仕込みを実現できます。
また、ミクリードは全国配送対応で、365日いつでも注文が可能です。最短で翌日配送も可能なため、急な仕入れにも柔軟に対応できます。常時4,000種以上の商品を在庫しており、必要なときに必要な分だけ発注していただけます。会員登録後すぐにご利用いただけますので、仕入れの効率化をお考えの方はぜひご活用ください。
まとめ
肉の仕入れは、飲食店経営のコストと品質を左右する要素です。個人事業主でも卸売業者から仕入れは可能であり、業者の選び方を工夫すれば、コストを抑えながら高品質な肉を確保できます。
業者選びの際は「品質管理」「配送体制」「小ロット対応」「価格の適正性」を見極めるとよいでしょう。さらに、卸売業者と信頼関係を築くことや、加工済み食材を活用することでも、仕込みの効率化と原価管理の安定につながります。この記事で紹介したポイントをもとに、自店舗に合う仕入れ方法を検討し、経営の質を高めましょう。
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管理者標識
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及び所在地
酒類販売
管理者の氏名
酒類販売管理
研修受講 年月日
次回研修の
受講期限
研修実施
団体名
株式会社ミクリード
東京都新宿区西新宿2-3-1
守屋 賢邦
(モリヤマサクニ)
令和7年 6月18日
令和10年 6月17日
一般社団法人日本
ボランタリーチェーン協会
国分グループ本社株式会社
東京都中央区日本橋1-1-1
西川 貴志
(ニシカワタカシ)
令和6年 5月16日
令和9年 5月15日
一般社団法人日本
ボランタリーチェーン協会